産業組織論について_第53号

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講義で産業組織論を受講し、まもなくレポート提出日となりますので、少し整理をしておきたいと思います。

 

産業組織論には、「伝統的産業組織論」と「新しい産業組織論」があります。

産業組織論は経済学の分野でありますが、M.E.ポーターは、伝統的産業組織論の考え方を利用して競争戦略論を構築しなおしているので、経営学とも親和性があります。

 

ここでは「新しい産業組織論」ついてみていきたいと思います。

「新しい産業組織論」では、ゲーム理論、数理経済学、厚生経済学の手法を用いて、複占・寡占分析、企業の占領行動、コンテスタブル市場、製品差別に関する分析等を行います。

伝統的産業組織論は、独占や完全競争を分析するのには長けていたが、寡占や不完全競争を分析するのは不得手だった。寡占や不完全競争の世界では、少数のプレイヤーの間の戦略的相互依存関係が重要になるので、この関係を分析するためにはゲーム理論を全面的に採用した新しい産業組織論が必要となった。

戦略的相互依存性,すなわち自己の行動によって競争相手の行動や地位に制約を加えることを通じて,自己に有利な市場結果や市場構造を作り出すことを重視したゲーム理論的分析である。「ゲーム理論的産業組織論」と呼ばれることも多い。

例えば,参入阻止の戦略的な価格理論,新しい研究開発のための戦略的な投資理論や情報の非対称性を考慮に入れた公的規制理論などがある。

 

キーワードとして、以下があげられます。

ゲーム理論、複占・寡占分析、企業の占領行動、コンテスタブル市場、

戦略的相互依存性、価格理論、情報の非対称性

 

つまり、簡単に説明するとなれば、

「経済学的手法を用いた企業行動の分析」

となります。

 

今日はこの辺りまでとし、明日に続けます。