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レモン市場(逆選択)_第56号

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アカロフ(1970)は、「レモン市場」の論文で、逆選択の仕組みを明らかにしました。このことは、昨日触れました「情報の非対称性」という分野を大きく発展させ、2001年にノーベル経済学賞を受賞しております。

 

「レモンは中身が腐っていても外見だけは新しく見えて、良品と粗悪品の区別がつかないことから、品質の悪い中古車をアメリカでは俗にレモンと言い、中古市場では、買い手が良品と粗悪品の区別がつかないという情報の非対称性が存在するため、市場では良品が販売されず、粗悪品のみが選択されるという逆選択の問題が起きる。」

 

この「情報の非対称性」が引き起こす問題として、「モラルハザード」もありますが、どこが違うのでしょうか。

逆選択で起きる情報の非対称性は、経営者能力や中古車の品質などのプレイヤーの「属性」によるものであり、情報を持っている側は知ることができるが自分では選択できない。したがって、逆選択は「隠された情報(hiddenn information)」による問題と呼ばれる。これに対して、モラルハザードにおける非対称の情報は、「努力するかしないか」など、情報を持っている側が選択できる「行動」である。そのため、モラルハザードは「隠された行動(hidden action)」による問題と呼ばれる。

この逆選択を解決する方法として、シグナリングやスクリーニングがあります。

(引用文献「ゲーム理論入門」P418)